スクールの中には資格の取得を目的としたスクールや、資格の取得を推奨しているスクールは多いです。例えば、司法書士や行政書士、社労士などの法律系のスクールは資格の取得自体が通学の目的になります。また英会話教室などはスキルの証明として、TOEICや英検などの受験を薦めているところも多いでしょう。
スクールにとって、資格取得や試験の合格が重要であればあるほど、その合格率というものがスクールの良し悪しを判断する大きな基準になってきます。
ですから、合格率を上げるために試行錯誤しているスクールは多いでしょう。試験の合格率を上げるためには何をすれば良いのでしょうか?
まず、当然の取り組みとして、合格者数を増やす為に教育サービスの質を上げることが重要です。
しかし、それだけではなく、受験者数を絞るという考え方も持っておくべきだと思います。
どういうことかというと、受験者数を分母、合格者数を分子とした場合、分子の数を増やすことに注力しながらも、分母の数を絞るべきかどうか考えるということです。
つまり、合格する見込みのない生徒には受験をさせずに、その次の受験を薦めるような対応を考えるのです。
厳しい話になりますが、試験の難易度が高くなればなるほど、受験前の段階である程度の合格見込みは分かるはずです。これはベテラン講師になるほど分かるものだと思います。
そもそも授業にほどんど出席できていない生徒、色々な事情で受験の準備が出来ていない生徒に受験する意味はあるでしょうか?
「受験慣れさせる」という意味は見い出せるかもしれませんが、合格できる見込みのない試験を受験させることは、受験料と時間の無駄になりかねません。生徒の状況をしっかりとヒアリングした結果、合格が見込めないのであれば、「次の試験をターゲットにする」「他の試験に目標を変える」などした方が、生徒のためになるということもあり得ます。
要は合格できる見込みのある生徒には、しっかり合格できるような指導をして、色々な事情で試験準備が出来ない生徒に対しては、場合によっては別の進路を案内することで無駄な受験を無くします。その結果、合格率を高くすることに繋がるのです。